たまたまDVDで観た映画②:河瀬直美『2つ目の窓』に五感の奥底を揺さぶられる
■思いがけず届いたDVD映画鑑賞メモシリーズ・もう1作は、河瀬直美『2つ目の窓』(2014)です。じつは河瀬直美作品、食わず嫌いでずーっと気になりながらも全然観てこなかったのです(観ていたのは第一作『萌の朱雀』(1997)のみだった!!)。でも、今回、偶然、DVD発売とほぼ同時のタイミングで届いたこの作品、よかったです。五感をフルに起動して感知する作品を撮る作家なんだ、とあらためて認識。ストーリー展開にはやや苦手感が残るのですが。二組の家族の二人の母親と主人公の女の子に作家自身の分身が投影されている、主人公の男の子には作家自身の息子への思いが、二組の父親=夫には作家の願望が投影されている、というふうに見えてしまう。私自身の勝手な誤読なのでしょうけれど。それに、だからといって、海の音、風の匂い、三線の奏でる原初の力を内包した音楽と踊り、生と死を超えていくものへの同化、といったモチーフを映像作品へと昇華する河瀬直美の圧倒的な力技に感嘆したことに変わりはないです。
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